社会彫刻―拡張された芸術概念
ヨーゼフボイス (1921-1986)の”Jeder Mensch ist ein Künstler”(人は誰でも芸術家である)という言葉には、「人間が創造的な存在であり、創造者として実に多様なものを造り出すことができる」という意味がある。「従来の芸術概念では何もできない」と考えたボイスは、「彫刻という概念をその根本の力にまで分裂させ」、「どのようにして誰もが、地上のどの人間も社会有機体の形成者、彫刻家になることができるか」という拡張された芸術概念、つまり社会彫刻について思惟した。
昨今「流行」のソーシャリーエンゲージドアートを考える上でも常に立ち戻る必要があるボイスの社会彫刻について、シュタイナー(人智学)、彫刻家レームブルック、緑の党などをキーワードに整理し、議論の端緒を開きたい。
日 時:2017年12月9日(土) 16:00~18:30/15:30 Open
場 所:素人の乱12号店|自由芸術大学
資料代:500円+投げ銭(ワンドリンクオーダー)
講 師:長チノリ
長チノリ
美大でソーシャルワーカーとして労働しつつ、ソーシャルまたはポリティカルな視座を必要とするアート(主にドイツ語圏)に関する論考で博論準備中。
artscapeアートワード:http://artscape.jp/artword/index.php/author/cho