究極Q太郎 トークと朗読
使えない、ではなく、役に立てられない側の落ち度というものがあります。世界は変えられない、ではなく、変えようとする側の落ち度というものがあります。使えないものが、この梃子でも動かせない、カタストロフへひた走る世界がせっかくボケてくれているのだから、こちらのツッコミの腕を鍛えてくれているかっこうの機会を与えてくれている、そう思えば良いのです。電車が止まった、と思うのではなく、散歩するかっこうの機会が与えられた、そう思えば良いのです。暇のあまり散歩しているうちにいつのまにか疲れ知らずの体になっていました。色々な人や風景に出会い、そのつど様々なことを教えられて各種事情通になりました。散歩の道中にやっていた、指先で硬貨を転がすのが上手くなりました。落ちた硬貨を足でとめていたらおのずと反射神経が鍛えられました。歩きながら鼻唄を歌っていたら、このあいだふと入ったカラオケスナックで歌った四曲中三曲(松田聖子の『白いパラソル』など)が96点取ってしまい、他の客たちがドン引きして帰り、店に迷惑かけてしまうトホホな一幕もありましたが。散歩していると小さなミラクル起きますよ。セロトニンが出て脳が若返ります。そしてアイディアが閃きます。繋がらなかったものがやすやすと繋がっていく。これを称して私は「散歩パワ~」と呼んでいます。楽しい手間隙。楽しい不便。楽しいライフスタイルシフト。地球温暖化のスレッシュホールド(境界点)まであと20年足らず(『宇宙戦艦ヤマト』エンディング風に)。
日 時:2018年12月11日(火) 19:30~21:30
場 所:素人の乱12号店|自由芸術大学
資料代:500円+投げ銭(ワンドリンクオーダー)
講 師:究極Q太郎
プロフィール
1967年埼玉県出身。福島市の人々や早稲田あかね界隈、西武池袋線の介護事業所界隈を主な同人に文芸誌『甦rebirth』発行。『胡散臭い新興宗教・暇人倶楽部』メンバー。最近詩集を出しました。『蜻蛉(あきづ)の散歩~散歩依存症』(ホチキス留めの手作り。500円。新宿模索舎、中野タコシェ、IrregularRhythmAsylumで販売中。障害者介護歴30年近く。障害者運動の生き証人