一九六八年、パリ五月革命を予言したといわれる『スペクタクルの社会』の著者ギー・ドゥボールを中心メンバーとして設立された「シチュアシオニスト・インタナショナル」は一九五〇年代から七〇年代まで、フランスをはじめイタリア、ドイツ、オランダ、北欧などヨーロッパ各地で芸術・文化・社会・政治の統一的批判を実践した集団です。次回のFAU自由読書会から、その機関紙「アンテルナシオナル・シチュアシオニスト」の第6・7号の全翻訳『武装のための教育──統一的都市計画』の第6号を読みます。
※インパクト出版会(イザラ書房・発売)アンテルナシオナル・シチュアシオニスト3『武装のための教育──統一的都市計画』木下誠監訳 1997年
シチュアシオニスト・インタナショナル(IS)は、1957年、ギー・ドゥボールらの「レトリスト・インターナショナル」、アスガー・ヨルンら「コブラ」の後継者たちによる「イマジニスト・バウハウスのための国際運動」、「ロンドン心理地理学委員会」によりイタリアで結成された。彼らは、大戦直後のアンリ・ルフェーブルら「アルギュマン」派の「日常生活批判」を受けて、高度資本主義社会の主要矛盾を「労働」をめぐる矛盾ではなく「余暇」をめぐる矛盾と見、文化や情報が商品として自律した「スペクタクル社会」を批判の焦点に据えた。「労働の拒否」、「日常生活の革命的批判」、「状況の構築」などを掲げ、藝術と政治、文化批判と社会批評を結合させて行われたその独自の運動は、フランスの「五月革命」など60年代ヨーロッパ闘争の参加者に多大な影響を与えたが、1972年、プロレタリアートの60年代闘争の終結と共に、自らが「スペクタクル」化されることを拒み組織を解散した。彼らの活動地域は、フランス、ドイツ、イタリア、デンマーク、オランダ、ベルギー、イギリス、スカンジナヴァ、アルジェリア、アメリカとヨーロッパを中心とした広い地域にわたり、そのメンバーも様々な国籍の者から構成された。
(アンテルナシオナル・シチュアシオニスト3『状況の構築へ──シチュアシオニスト・インタナショナルの創設』帯文より)
第1、第3水曜日 20:00〜21:30
素人の乱12号店|自由芸術大学
杉並区高円寺北3-8-12 フデノビル2F 奥の部屋
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